新撰組恋絵巻(完)
「別のことですか?」
「うん。だって針千本なんて飲めるはずないし。相手の言うことを何でも一つだけ聞くっていうのはどうかな?」
「………」
私の戸惑いなどお構いなしに沖田さんは指切りしてしまった。
「はい、指切った♪」
なんだか恐ろしい約束をしてしまった気がするけれど破らなければいいんだし…まあ、いいか。
やがて瞼が重くなってきたので、私はそのまま目を閉じた。
――そして翌日、
「……ん」
もう朝…?
ぼんやりと目を開けると、そこには気持ち良さそうに眠っている沖田さんの顔が映った。
「~~っ///」
沖田さんの整った顔が間近にあり、心拍数が一気に上がる。
どうやら結局あのまま寝てしまったらしい。