新撰組恋絵巻(完)
「よく頑張ったね」
そう言いながら総司は私の頭にぽんと手を置いた。
「子ども扱いしてない?」
「してないよ。ただ君に触れたいだけ」
――ドキン。
(この人は…)
私が顔を赤くしていると、総司が思い出したように言った。
「あ、君と僕が恋仲だってことはみんなには秘密だからね?」
「そ、そうだよね」
仮にも私は男としてここにおいてもらってるわけだし。
隊の風紀を乱すわけにはいかない。
「神楽は特に気をつけないと」
「え?どうして?」
「だってすぐ顔に出るから」