新撰組恋絵巻(完)
「でも土方さん、今回は一体どんな方法使って吐かせたんだろうな?」
「まあ今回は返り血も浴びてなかったみたいだし、比較的マシな方だったんじゃない?」
「か、返り血…!?」
私は総司の言葉に耳を疑った。
……さすが鬼の副長とでも言うべきだろうか。
私は改めて土方さんの恐ろしさを実感したのだった。
「そういえば斎藤さんの姿が見えませんね」
「……俺ならここだ」
すると永倉さんの後ろから斎藤さんが現れた。
「うぉっ!?斎藤!!お前、いきなり人の後ろに立つんじゃねぇよ!!」
広間に集まっている面々を見渡しながら彼は意味深に呟く。
「ふむ。どうやら全員揃っているようだな」
「って、おい!!俺の話を聞け!!」
「一君、もしかして土方さんに何か言われたの?全員揃うとか揃わないとか」