新撰組恋絵巻(完)




「でも土方さん、今回は一体どんな方法使って吐かせたんだろうな?」








「まあ今回は返り血も浴びてなかったみたいだし、比較的マシな方だったんじゃない?」








「か、返り血…!?」








私は総司の言葉に耳を疑った。







……さすが鬼の副長とでも言うべきだろうか。







私は改めて土方さんの恐ろしさを実感したのだった。









「そういえば斎藤さんの姿が見えませんね」







「……俺ならここだ」








すると永倉さんの後ろから斎藤さんが現れた。








「うぉっ!?斎藤!!お前、いきなり人の後ろに立つんじゃねぇよ!!」








広間に集まっている面々を見渡しながら彼は意味深に呟く。







「ふむ。どうやら全員揃っているようだな」






「って、おい!!俺の話を聞け!!」






「一君、もしかして土方さんに何か言われたの?全員揃うとか揃わないとか」





< 76 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop