新撰組恋絵巻(完)




「ああ。幹部隊士は広間に集まるようにと副長からの伝言だ」








それを聞いた総司は嬉しそうに口元を歪めた。








「もしかしたら古高が他に何か吐いたのかな?」







「幹部隊士って言えば神楽、お前確か十一番組の組長になったんだよな」








斎藤さんの言葉を聞いた平助が思い出したように言った。








「うん。そうだよ」









そう。私はついこないだ十一番組の組長に就任したばかりなのだ。







しかし隊務は一番組と一緒になることが多い。








「じゃあこれが組長就任初の大仕事になるかもな」









すると原田さんに頭をくしゃくしゃと撫でられた。








(確かに頑張らないと)









するといつになく厳しい顔つきの土方さんが広間にやってきた。










「……全員いるな」







土方さんは皆がいることを確認すると軽く咳払いをしてから話し始める。





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