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でも、そんなこと湊に言えるわけないし。



「ごめんねぇ」


とりあえず謝る。



「ホントに謝ってんのぉ?顔がニヤけてんだけど」


「え、そんなことないよ!」


「ま、いいけどさ。俺しか考えられないようにしてあげるよ」



“えっ”と言う声は、もう出せなかった。



「ん・・・・・ふっ・・・・」


「・・・和樺、可愛い」



深いキスをしながらニヤリと笑いながら言う湊に、あたしは言われた通り何も考えられなくなる。



苦しいくらいに唇を求められた後、湊はあたしが落ち着くまで抱きしめていくれた。



「俺といる時に他の人のこと考えちゃダメだよ?それがたとえ、菜乃香ちゃんでもね」


「・・・・・・うん」



なんだ、バレてたのか。湊には何でもわかっちゃうんだね。





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