Bet


昼休み──────



天気が良かったから、お弁当を校庭で食べることにしたあたしと湊は、二人でベンチに腰掛けていた。




「大丈夫?」


「え、なにが?」


「具合悪かったんだろ?朝心配したよ」


「あ、もう平気。治っちゃった」



忘れてた。

メールには具合が悪いからって言ってたんだ。



「そっか、ならいいけど。・・・それより」


「え?」


「もっとこっちに」



そう言って、あたしを自分に引き寄せた。



「間隔あけすぎだよ」



──ズキンッ




そう笑顔で言う湊に、あたしは胸が傷んだ。




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