Bet
夕方。デートも終わりに近づいた頃、あたしは言うタイミングを見計らっていた。
「一昨日は、ごめん。恐がらせて・・・」
「ううん。もういいのあのことは。ビックリしただけだから」
「うん・・・。あのさ、もし嫌じゃなかったらなんだけど、この後ホテルに行かない?」
「え?」
「実はもう予約してあるんだけどさ。心だけじゃなくて、体も全部和樺と繋がりたいんだ」
頬を赤く染めて、落ち着かなそうに話す湊。
「ありがとう。行くよ」
「ホント?!」
「うん。でもそれなら色々荷物持って行きたいから、一旦家に帰るね」
「え、それなら俺も一緒に」
「ううん。湊はいいから、先にホテルに行ってて」
「・・・・・・分かった」