Bet
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それから
どれぐらいたったのか・・・
目を覚ましたら、外は真っ暗。
「・・・・・・9時かぁ」
目が腫れぼったい。
頬には涙のあとがたくさん。
暗やみのなか、鏡を見なくても自分の顔の悲惨な状況が分かる。
ブーーブーーー
ビクッ
突然鳴った携帯のバイブ音に体がビクついた。
─────────湊?
ゆっくり携帯を手に取り、開くと
「なんだ・・・メルマガか」
ふいに出た言葉に、湊であってほしいと淡い期待を抱く自分を、認めざるをえなくなる。
あたしは、湊の賭けの対象でしかなかった。
でも、まだこんなにも湊が好きなんだ。
嫌いになんてなれないよ・・・