夏空の下で笑う君へ

　　　ジリリリリリリリリリ
　　　目覚ましの音で目を覚ます
　　　（あっ.....）
　　　頬についた乾いた涙のあとに気づく
　　　まただ、また...
　　　最近ずっと同じ夢を見る
　　　（....七海......）
母「おはよ、どーしたの？」
空「なんでもねぇーよ」
　　　他人はもちろん親にも絶対言えない
　　　まだこんなことを引きずってる情けない弱い人間
　　　なんて思われたくなかったから
空「行ってくる」



　　　
　　　担任がなんか紙持って入ってきた
担「はい、今日はみんなが自己紹介するぞー
　　　この紙に書いて発表だー」
　　　どんなテンションだよアホ
　　　（めんどくせぇー）
　　　配られてくる紙を見つめた
　　　（こんなん書くやついるのかよ）
　　　・・・。
　　　うそ！？
　　　みんなマジメに書いてるし

担「はい、次の人」

　　　ボーっと見てた
　　　たいぎそーに話すそいつの顔を
　　　なぜだろう？
　　　全然知らない他人なのに少しだけ心が落ち着く
　　　（七海...）
　　　そいつの目そいつの声を聞いてると　　
　　　あれ以来忘れかけてた感情が湧いてきた


　　　自己紹介も終わり班で役割決め
　　　俺の班はほぼ同じ小学校で
　　　知ってるやつらだったので全部任せたけど...笑　
　　　その時もずっとアイツのこと考えてた
　　　（馬鹿だ俺...また自分勝手で）

　　　休憩時間
　　　今だ俺1人の女のこと考え中...
　　　妄想ジャンキーかっ（笑）
　　　ずっとアイツのこと見てたら
　　　（あっ...）
　　　勇人がアイツに話しかけてた
　　　ずっと見てたらそのうち追いかけっこ始めたし....
　　　勇人のいつもの手
　　　好きな女子や気になる女子にはちょっかいを出す
　　　ま、それでいっつも嫌われてるってのもあるけど.....苦笑
　　　でも、アイツも笑ってた
　　　アイツ勇人みたいなタイプがええんだ.....
　　　勝手な被害妄想で勝手に落ち込む俺