ロンリーウルフ

「はぅっ」

電流は首を通り鼻の奥や胸の内側、そして足の先にまで伝わって体の芯へ届く。

全く心の準備が出来ていなかったあたしは、思わず変な声を漏らしてしまった。

「ちょ……クソガキ」

「ちがう、レイヤ」

耳にクソガキ……レイヤの舌が這う。

「耳、ダメっ」

「へぇ、弱いんだ」

耳元で話すの、やめてほしい。

ガッチリ閉じ込められて身動きも取れない。

病人のくせに、しかも高校生のくせに、ホント生意気。

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