ロンリーウルフ
このサルを脱がすのはどうかとも考えたけれど、さすがに汗で搾れそうなTシャツを着せておくわけにもいかない。
あたしは新しいTシャツを取り出し、レイヤに投げつけた。
「着替えて」
レイヤは黙ってTシャツを換え、大人しく納豆巻きを食べた。
「うめぇ」
とだけ言い、再びベッドへ。
暇になったあたしは、乾いた洗濯物を取り込んでたたんだ。
本当に親切だな、あたし。
見ず知らずの不良少年を、こんなにも世話するなんて。