永久の灯火†久遠の祈り
二人は朝食をとり終え、学校に向かっていた。

「あ、待って、莉人」

寮の玄関を出た辺りで心優が莉人を呼び止めた。

「曲がってる」

そう言って心優の手が莉人の首もとに伸びた。

「莉人って不器用?」

めちゃくちゃなネクタイを直しながら心優が問い掛ける。

「いや、ネクタイって結んだことなくて」

「リボンもあるのに」

心優はクスクスと笑っていた。

「でも莉人にはネクタイの方が似合うね」

ニコッと笑って手が離れた。

「学校楽しみだなー」

心優は小走りで先へ行き、くるりと振り返った。

「莉人、早く行こ!」

「あぁ」

莉人は楽しげに歩く心優の後を追った。



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