永久の灯火†久遠の祈り
『どこを見ているのだ、愚か者』

またあの声が聞こえた。

侮辱の言葉にイラっとしながらも、これで確信した。

声の出所は、背後だ。

莉人は構えて振り向いた。





「ノォォォォォッ!!」



振り返った直後頭を押さえて絶叫した。

なんと下駄箱に置いたはずの手紙が宙に浮いていたのだ。

「It's a 恐怖体験☆」

莉人は後ろを振り向き、親指を立ててウィンクをした。

『何をやっているのだ、馬鹿者』

「何って、カメラに向かって決めポーズ。どうせアレだろ?あのドッキリみたいなやつ!!」

『…………』

「…………」

両者の間に気まずい沈黙が流れる。

「違う……のか?」

『当たり前だ、たわけ者』

「てかさ、あんた語尾に侮辱の言葉を付けなきゃ話せないわけ?」

とうとう莉人の我慢は限界に達したらしい。

『そんなことはどうでも良い』

「カッチーン。本気でキレちゃう5秒前!お前みたいな手紙なんて、グッチャグチャのビッリビリにしてやる!!……ちょっと待てよ。お前手紙だろ?何で手紙が喋ってんだよッ!!」

『はぁ……』

遅すぎる反応に声の主が大きなため息を吐いた。



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