永久の灯火†久遠の祈り
「や、やっとついた……」

無事五階までの長い螺旋階段を上りきった莉人は、手摺に体を預け肩で息をしている。

「莉人って体力ないんだな」

そんな莉人の姿を見て壱夜が笑う。
しかしそれを許さないものが一人いた。

「何処ぞの体力バカとは違うんだよ」

「あぁ?」

莉人には喧嘩腰になっている心優と壱夜を止める気力はなかった。

「……喧嘩するほど仲が良い?」

「ただの痴話喧嘩だろ」

倫縷は冷たく言い放つと先に足を踏み入れた京一の後に続いた。

「……そうだな」

倫縷の言葉に共感した莉人も部屋に入った。



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