永久の灯火†久遠の祈り
「運命の双子を目覚めさせる鍵……。あたしが?」

学園長の方を見ると、頷いていた。

「その方法とか全く分かんないんだけど。そもそも運命の双子なんて初めて聞いたし」

「今のお前には分からないだろう。それに関する記憶は全て忘れているからな」

「もしかして意図的?」

莉人の質問に学園長は意味ありげに微笑んだ。莉人はそれを訝しげに見つめる。

「そのうち嫌でも思い出すときが来る」

「ふーん」

そんなことを言われても、記憶の欠片すらない莉人は、まるで他人事のように感じていた。

「で、何で『鍵』のあたしが狙われるんだ?」

「運命の双子は膨大な力を持っている。『真魔派』は双子が目覚めてその力を使うのを止めるため。『アタラクシア』は双子の力を手に入れるために崇高なる双翼を狙っている」



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