4月1日
パァン!
乾いた音が弾け、私の周りの人は5メートルほど吹き飛ばされていった。
何が起こった・・・?
「ほほほほほ・・・・」
署長が嬉しそうに笑った。夕夏さんも微笑んでいた。
「このコだ」
夕夏さんは言った。
ポカンとして、私はそこに立っている2人と倒れた人たちを眺めていた。
そして、吹き飛んだ人たちは痛くないだろうか。なぜだか無意識にそう考えていた。
コンコン、とドアが鳴った。入ります、と複数の人の声が聞こえた。入ってきたのは、どの人も私と同じくらいの男女合わせて4人だった。
「紹介するよ。このコは中川真海さん」
夕夏さんがそう言うと、そのコたちは私を見てにこっとした。
「こっちも紹介しないとな。真海」
いきなり名前を呼び捨てされたので、ぎょっとして夕夏さんを見た。何でもないように夕夏さんは続ける。
「お前と同じ班の幹太、友亮、千華、遊馬だ」
幹太、と呼ばれた少年が私に言った。
「ようこそ、僕たちの基地へ」
お前ってキャラ変わりすぎじゃないんですか。
班って何なんですか。
今から何をするんだろう。
訊きたいことは、たくさんあった。
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