4月1日
ある日のことでした。
ピッ、ピッ・・・ピピピピピピピピピピ「バンッ!」
「ふぅぅぅ・・あとちょっとだったのに・・・」
けたたましい音で鳴り響く目覚し時計の音で私は目が覚めた。目の前に、大好物のアイスクリームがたくさんあって、それを食べようとする夢であった。あと少しだったのに。悔しさに歯軋りしながらも、私は目をこすると、リビングに向かった。
机の上にはいつもの書置きが置いてあった。
[仕事に行ってくるから温めて食べて]
看護士のお母さんは仕事が忙しい為、家にいる時間が少ない。それはしょうがない事と分かってはいるが、静かな毎朝は寂しいものだった。
さっそく、置いてある冷めたおにぎりと、昨日の残り物のハンバーグをレンジでチンして食べ、学校に行く支度を始めた。
「今日は、私の誕生日なのに・・・」
4月1日。私は14歳になった。
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