素直になれないっ
 美香は私の部屋に入って優しく手を握ってくれた。

 そしてベットに2人で座り聞いてきた。

「・・・凜なにがあったの?話せるんなら、凜が楽になるなら、話して・・・?」

「うん・・・あのね・・・」

 私は東雲との出来事をすべて話した。

「そっか・・・・怖かったね・・・」

 そう言って美香は優しく私を抱きしめてくれた。 

 ああ、温かい。

 不思議だな・・・どうしてかな?落ち着く。

 私この温度がスキ。

 美香の優しさが直に染み渡る。
 
 私は美香を抱きしめ返した。

「ありがと ・・・ごめんね。いっつも迷惑かけて」

「何言ってんの!私達はそんな薄っぺらい仲じゃないよ!私は凜がスキだから支えたい。これくらいしかできないからさっ」

「・・・ぅん。ありがど・・・」

 美香の言葉がうれしくて温かくてまた涙を流した。

「凜ー!もう今日はもう思いっきり泣こっ!」

「・・・ぅえ~んーー。みがだいすきぃ~~~」

「あだじも~。凜だいすき」

美香は私が泣いてもらい泣きしたのか少し鼻声になっている。

 こうして私達はいっぱい泣いた。

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