素直になれないっ
「・・・誰?」

「・・俺・・・東雲だけど入っていい?」

 ほんとは東雲だってわかってた。

 でも、ちゃんと向き合わなきゃって、こんな事で終わらせたくなかったから、無視なんてできない。

「・・いいよ・・・入って」

    ガラガラッ

 窓から入ってきた東雲はずぶ濡れだった。

「あんた何で濡れてるの!?」

 私は急いで窓を見た。

 窓の外は雨が降っていた。

 嘘!全然気付かなかった。

「ちょっと待ってて。今すぐタオル持ってくるから」

「待って!行かないで」

    グイッ

「きゃあっ」

 東雲は後ろから私を抱きしめた。

 とても強い力で。

 

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