素直になれないっ
 <真実のはなし>

「ねえ、なんでもめ事起こしたの?」

 歩きながら質問をする。

 いきなりしゃべっていたのに静まり返る。

 あ、いくらなんでも理不尽だったかな・・・

「ごめん嫌だよね・・・でもあたし何でかな、あんた達見てるとケンカとかしないと思うの。だから何があったか教えてくれない・・・?」

 本当にあたしは東雲達は自分から問題起こすような人達じゃないと思ってる。

 根拠とかはないけどそう思う。

「俺もそう思う。話してくれないか?」

「じゃあ、こんまえの出来事教えたげましょうか」

 石田が少しためらいながら口を開いた。

「俺達はそん時町で遊んでたんです。

 で、繁華街のところをブラブラしてたら数人の男が女子二人を囲んでいたんです。
 
 制服見ると北高で、噂聞いてたんすよ。
 
 なんか北高結構ヤバイ野郎がいるって。
 
 だからその女子を助けたんすよ。
 
 そしたらなんか野郎共がキレてケンカになったってことです」
 
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