素直になれないっ
 この声・・・

「何だおまえは!?邪魔するな」

 目の前にはあいつが・・・そう東雲璃斗がいた。

「ああ~?酒飲んで酔うにはちと早えって言ってんだろ。何ならやるか?」

「でっ、でかい・・・あっ、もう降りるんだった」

 おっさんはすぐに逃げて行った。

 ・・・よわ

 でも仕方ないか、こいつ190ぐらい身長あるし。

 どかっといきなり私の隣のいすに座ってきた。

「へ~あいつ逃げ足だけは速いね。大丈夫?それと幸ちゃん無防備過ぎ」

 なによ、偉そうに・・・。

「東雲・・・私の何処が無防備だって言うの!?見なさい!ほらちゃんと制服のボタン閉
めてるじゃない!」

 私は東雲の方を見て言った。

「え・・・?ぶっ、わははははは!!幸ちゃん最高」

「な、何がよ・・・」

「いや・・・面白くて」

「ふん!」

 そんなに笑う事ないじゃない!

 東雲に背を向ける。

 それでもなお東雲は笑っていた。

 そしてなぜか東雲が隣にいたせいか変な人から絡まれなかった。

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