【企画】バトルだ、バトル!【キャラバト】


「ったく、マルコ、お前がやるか?久々に血が見てえだろ……。ちっ、そーですか。めんどうなことは全て俺任せか」


また付け加えよう。

帝はただの中学生のはずだ。


血など転んで怪我した時にしか見てないし、中に住人などいない。二度言うが、これは全て帝の妄想であった。


「三秒やる、俺の目が黒い内に逃げな。いーち、にーい、さーん。……ふっ、死にたいようだな!」


帝が右手をかかげる。


「こいっ、エクスカリバーっ!」


現実ではいつも出ないが、夢の中では出るはずだ。


エクスカリバーとは、前世、自分と共に死地を乗り越えた剣である。帝談。


「てっ、あれ?」


出ないのは仕様だ。


念のため、もう一度叫ぶが、何もでない。


< 46 / 59 >

この作品をシェア

pagetop