【企画】バトルだ、バトル!【キャラバト】
『マスター、今回は?』
鎧の中で反芻するような声はブリュンヒルデのものだった。
そのパートナーに微笑むテレサは。
「本気でやりなさい」
『はっ』
ブリュンヒルデがかける。
片手剣と言えども、ブリュンヒルデは人間二つ分の大きさを持っている。持つ得物も大きい。
それを男に打ち付けて。
「そういえば、名前――」
がん、と男の足が地をへこませた。
衝撃からなるもの。防いだのだ、ブリュンヒルデの剣を。
男の手には黒い大鎌が握られている。
ただ鎌といっても折り紙のように幅がないおかしなものだが、折れることなく確かにブリュンヒルデの剣を受け止めた。