True-History~本当の歴史~(仮タイトル)
「そんながっかりした顔をするなよ。ほら、まだまだ続けるぜ?」
蘭丸は笑顔で言う

「あぁ、もちろんさ!」
最初は絶対に勝てないと決めつけていた玲だったが、
今では勝てる可能性があるかもしれないとやる気で満ちていた。


…………………………

「はぁはぁ…」
2時間はとうに過ぎた頃、玲は荒い呼吸をしていた。

「玲…大丈夫か?」
少し離れた先で蘭丸が聞く

「…いや…」

もう100回は負けてるよな?

なんで二発目が体どころか服にもかすりもしないんだよ!

気力も体力も削がれた玲は地面に膝をつき、そのまま倒れた

「もう体が…動かない…」


「初日にしちゃ厳しかったかな?今日はもう帰るとす…」
そう言いながら玲に歩み寄る蘭丸は途中で動きを止めた。

「おいおい…こっちは玲の訓練に付き合っててもうクタクタだぜ?」
蘭丸は苦笑いをしながら言った

「蘭…丸?」
意味が分からず玲は聞く。

視線が俺じゃなくて真正面を見ている

一体どうしたんだ?

玲は上半身を起こしながら振り返った。

マジかよ…

玲と蘭丸の視線の先には

180はあろう、長身の赤髪の男が左手で頭をかきながら突っ立っていた。
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