True-History~本当の歴史~(仮タイトル)
「何いってんのさ、当たり前だろ!」

「いや、ホント助かった。…【交来世】か…いい名前じゃないか」
蘭丸は玲が名付けた瞬間移動の能力の名前を口にした

「未来と今の世界を交わってる俺の能力だから【交来世】!」
玲は自信満々で説明をした

「そっか、」
蘭丸は玲の目を見つめる

「どうかした?」

「お前さ…聞いてなかったんだけど…てか聞けなかったんだけど…」
蘭丸は目をそらさない

「うん?」

「未来に…帰りたいのか?」

「え?」

そんなこと考えてもいなかった…

普通の人なら真っ先に浮かぶであろう

だが俺は自分の好きな時代に来れて満足していたのかもしれない…

「伊達を倒したからって戻れる確証があるわけでもないんだ…」
蘭丸は遂に目をそらした

「………」

「その、今回の真田との戦いで分かったと思うけど、俺等はいつ死ぬかわからない。常に死と隣り合わせさ。だから…」
蘭丸は口を止めた

「危険なんて関係ないさ、大丈夫。皆に迷惑かけないように強くなる。未来は出来れば帰りたいかな?」
玲は目一杯の笑顔を見せた

「そうか…」
蘭丸と玲は顔を合わせた

「あ、夕食だからもう行くわ!じゃあ、お大事に!早く治せよ!」
そう言うと玲は足早に部屋を出ていった


「…………あの野郎…俺の前で嘘は無意味だっての……」
腕を後ろに回す

「そりゃ誰でも絶対に帰りたいよな…」
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