True-History~本当の歴史~(仮タイトル)
「なぁ、蘭丸?」
夕食を済ませた二人は蘭丸の部屋で寝転がっていた

「なんだよ?あ、ちょっと待て」
蘭丸は体を起こし、天井を見つめている玲の目を覗きこんだ

しばらく沈黙が続く

「……だっは!!わっかんねぇ…」
蘭丸が悔しそうな顔をする

「毎回毎回、俺を練習相手にするなよな…」

「まぁまぁ良いじゃねぇか、んで、何を聞きたいわけ?そこまでは分かったよ。」

「……前からずっと気になってたんだ。…その、明智さんが信長さんを恨んでる理由」
玲はゆっくりと言葉を繋げていく

「聞いちゃいけないと思ってたんだけどさ…でも、信長さんが明智さんに悪いことするとは思えないし…」

「ふーー」
蘭丸が大きく息をはく

「やっぱ聞かない方がいい?」

「光秀ってさぁ、馬鹿みたいに真面目なんだよね。織田さんのこと「信長様っ」とかいってんのあいつだけだし。皆、「織田さん」とか、「信長さん」とかなのにさ。」

「うん…」

「しかも、恨んでる相手にだぜ?わっけわかんねぇだろ?義理固いって言うのかなぁ?とりあえず尊敬はしてるみたいなんだ。」

「…うん…」

「俺も聞いた話だから詳しくはわからんけどさ、光秀が10歳の時にな……」

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