恋せよ、乙女!!
「先生、あのっ、今回のことは内申書に書くんですか?」



私の問いに、少し間を空けて先生が口を開く。



「まぁ、春川は被害者みたいなもんだからな。内申書には書かないぞ。」



「はぁ〜良かった〜。」



先生の答えにホッと胸を撫で下ろした。



「でも!」



「でも?何か?」



「今回の追試の結果が悪かったら、響くかもな、内申書に。」



「えー、そんなぁ…」



若い先生なのに、どんだけ厳しいのよ……



「そのくらい覚悟して取り組めって事だよ。今の成績じゃ、あの大学は厳しくなるぞ?」



「はい…わかりました…」



先生は少し気怠そうに教室を後にした。



私も、早く帰ろ……。



重い足を引きずりながら教室を出た。










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