恋せよ、乙女!!
「何で謝んの?」



「はぁ?」



「俺、トイレに行きたくて教室出たんだけど。」



なーんにも悪いって思ってない達也。



その余裕が溢れる顔を見るとムカムカする!



少しでも謝ってくれるかなと期待してた自分が恥ずかしい。



「なぁ、桜。早くそこどいて?」



「勝手に行ってください!」



「あっ、そ。」



達也は私にぶつかりながら、自分の靴箱へ行き扉を開ける。



私も達也と背中合わせにある自分の靴箱の扉を開けた。



早く靴を履いてここから逃げよう。



アイツの顔を見ると嫌な自分になる。



「あ。」



後ろから達也がポツンと呟く声が聞こえた。



少し気になったが、そのまま無視して私は学校を出た。










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