誰よりも、あなたに～I NEED YOU～

夏休み終盤～実家に帰宅

僕は写真展終了前に一度実家に帰った。


久しぶりの実家だがあまり変わっていなかった。

変わったことと言えば祖母の様子が少し悪くなっていた。

もう80近い祖母は母親と似てとてもうるさかった。

しかしうるさい祖母は僕の将来の話になると

決まっていうセリフがある

それは『明日死んでもおかしくないんだから頑張ってくれよ優也』

僕はいつもこの悪い冗談が嫌いだ。

祖母は比較的、明るくこのセリフを言う。

この時も僕はいつものように疑問に思うのは祖母が自分の死を受け入れていることが不思議だったことだ。

受け入れているように見えるだけかもしれない。

そう僕が勝手に思い込んでいるだけかもしれない。


そして僕は決まって祖母に聞く。

『なんで自分が死ぬことをそんな明るく話せるの！？』

祖母は冷静に答えた。『もう自分の未来は見えてるんだよ。明日死んでも優也が頑張っているなら後悔はしないよ。』

僕はこの言葉を聞くと悲しくなる…

そんな自分の未来がないなんていうなよと思う。