誰よりも、あなたに~I NEED YOU~
美沙紀はそんな食事でもおいしそうに食べる少年、少女を見て、驚きと反省でいっぱいだった。
難民キャンプでも同じような生活があった。
美沙紀はこの子達はなにを希望に生きているのか、何が楽しくて生きているのか疑問に思った。
ただそんな生活の中でも笑顔でいっぱいだった。少年、少女の眼は希望に満ちているようで、明日への楽しみでいっぱいのような眼をしていた。
美沙紀はさらに悩んだ。
『こんな生活の中でなんで笑顔でいられるの?もし私がこの生活をしていたら…明日…いや1週間で死にたいと思うかもしれない。』
美沙紀はふと思った。
『私は今、日本での生活が当たり前になっているけれど、この子たちは今の生活が当たり前なのかもしれない。
だから私はこの子たちの生活が考えられなかったのかもしれない。
当たり前なことは、同じ当たり前なことを持った人にはあっさり受け入れられるけど、当たり前な状況でなくなった時、見るもの全てが信じがたくなる。
私にとって当たり前じゃない状況を信じられない。
でも受け入れたい。この生活を受け入れた時、私がどう変わるのか私自身楽しみだから。』