誰よりも、あなたに~I NEED YOU~
『美沙紀は最近、礼が学校来てないの知ってる?』

『あっそういえば最近見てないなぁ…』


『実は礼…今、休学してんだよ』


『え!?休学!?』と

薫と美沙紀はびっくりした様子で答えた。




『そう休学…まぁ二人共気付いてると思うけど、休学の原因は病気だから。礼は今入院していて、俺も定期的にお見舞いに行ってるんだけど…状態ははっきりいってよくない…入院も駅前で礼が暴れていて倒れたところに俺が駆け寄って~………だからその時の礼の様子から………結構深刻…………かも…………』


『そうかぁ…………礼……心配………』

薫は自分の両手を握り合わせて唇の上に置いたまま言った。

美沙紀は立ったまま悲しい表情をしていた。

『礼のことは薫と美沙紀にも話さなきゃいけないと思っていたから、今日呼んだわけよ。今の礼は記憶が1本に繋ってなくて、ぷつりぷつりと途中が切れているから…忘れっぽくなっている。そのうち俺らのことも忘れてしまう…だろう…………』


『そんなの嫌!!!なんとかならないの!?』
美沙紀は顔を左右に振って言った。


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