ありがとうとごめんね
 ギュって・・・温かなぬくもりと匂いに包まれた。

「・・えっ」
 うちより5㌢くらい背の高い龍の顔を見上げると赤かったのが見えた。
 ふふ・・・・・龍も可愛いじゃん。笑顔が可愛いなんて言われてるけど実際
 Sなクールな龍も顔赤くするんだね

『んで・・返事。ここまで俺に本心暴露したらもちろんOKするよな?』

「・・・ぅん。」

そう言った時、よりいっそう強くつつまれて・・・。
こんなに安心できる場所があるんだと初めて知った。

でも・・幸せと同時に・・。不安が襲ってきた。

これじゃ。。。彩と連の時と同じじゃん・・。
立場が逆になっただけ。今度はうちは裏切ったことになるよ・・。
どうしよう。

『紗季・・・?』

「ん?」

『・・・梨沙の事は・・・気にしなくていいから。
 紗季の事だから気にしちゃうと思うけど、気にすんなよ?お前は悪くない。
 紗季を好きになった俺が悪いと思え。』

「そんなっ!龍は悪くないよ!」

『いいから・・・なっ?俺、もうお前の悩んでる顔見たくねぇし?』

「・・・っ。」
 てれます!めっちゃ照れまる!龍・・・うち龍と一緒に居たら心臓もたないかも・・

『だーかーらっ!お前はきにすんなっ!な?』
 そう言ってうちの体から離れた。一瞬にして消える龍の温かいぬくもりと
 匂いそして、安心感。

「うん・・。」
 龍は最後にうちの頭をクシャクシャってして

『部屋に帰らないと!』って言って一緒に部屋まで戻って行った。

 こんな幸せな時がうちに来るなんて思ってなかったよ・・
 連の時のトラウマを全部消してくれた龍には本当感謝してる。
 笑顔で居させてくれたのも感謝してるし。
 感謝以上に大好き。
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