君のトナリ
「隣の子て……やっ君?」

「うん。めっちゃ噂になってんで?」

「は!?」

「仲がいい…とか、親同士も仲いいから親公認や…とか」

「何それ? あたしらの学校はそんなん普通やで?」


あたしたち東小は、もともと男子と女子は仲がいい。
男女で遊んだり、一緒に写真撮ったり、そんなん普通のこと。
でも噂で聞くには、あたしらの隣の小学校、西小は一部の子しか男女仲良くないらしい。
羅夢は西小や。
噂されて当然…か。
てか初日早々噂てあるんかいな!と自分で突っ込みを入れる。


「そうなんやぁ。羅夢も菫と松山君が付き合ってんやと思っとったぁ」

「ありえんからな? 普通の友達やし!」


だって…あたしが気になるんは……。
…うえ!?
誰やねん気になるんって…。


「じゃぁこれからも羅夢と仲良くしてなぁ! 菫!」


満面の笑みであたしの方を向く羅夢。


「うん! よろしくなぁ!」


西小での初めての友達は……

羅夢、あんたやったで。

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