君のトナリ
そんなことを思っていると、グイッと後ろから制服を引っ張られた。


「うわっ―――!」


のけぞった形になった体は、後ろに倒れそうだった。
引っ張った奴は、もちろん優花。


「なんやねん優花! いきなりとか怖いから!」

「横! 横!」


優花はひたすら横を指差している。
何のことか分からんし…


「――? 何言うてんの?」

「横見ぃって!」

「はぁ? 横って何―――嘘…」






優花の隣の席は

  ―――君だった。
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