First Love ~君がくれたもの~
「ごめん。今のたてまえ」
「・・・?」
「おれがお前にいて欲しいんだ」
次の瞬間、ミリアは比呂の腕の中にいた。
「・・比・・呂?」
「おれ、ミリアが好きだ」
僅かな隙間から比呂を見上げると真っ赤な比呂の耳が見えた。
きっと、顔はもっと真っ赤なのかな・・と冷静に思ってしまう。
「お前の気持ちが兄貴にあっても構わない。ここにいてほしいんだ」
訴えるような、縋るような比呂の声が聞こえる。