First Love ~君がくれたもの~

マックスはミリアの腕をつかみミリアに目を合わせて落ち着かせようとするが、ミリアの焦点はあっておらず、マックスの声も聞こえていないようだった。

マックスはミリアを抱えて走り、近くに小さなシェルターを見つけてその中へと入った。

中には既に難を逃れた数人の民が身を寄せていた。

「妹を頼みます。」

ミリアをおろし、マックスは民に頭を下げた。

「すぐ戻るから、お前はここにいろ。」

膝をつき、ミリアに視線を合わせてそう言うと、最後にミリアの頭をくしゃっとなぜた。




シェルターを出たマックスは一人王宮へと戻っていった。




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