First Love ~君がくれたもの~
雄平はずっと、目覚める事のないさつきの手を握っていた。
───────さつき・・・
自分の所為でこんな目に合わせてしまった。
さつきの額に張り付いてる髪を優しく払った。
あどけない寝顔はただ眠っている様に思える。
「・・・ごめんな」
さつきとは小さい頃からの付き合いだった。
いわゆる幼馴染と云う奴で、二人が互いを意識するのは自然だった。
気がつくと隣にはさつきがいた。
さつきがいなくなるなんて想像も出来ない。
「さつき・・・」
祈る様に呟く。