First Love ~君がくれたもの~
「・・・・雄・・平・・・」
少女の声を遮るようにさつきの声がして、雄平は一瞬にして現実へと引き戻された。
「・・・さつき?」
「雄平・・どこ・・・」
うわ言のように呟いて、手を伸ばした。
雄平がその手を握ろうとした時
──────────雄平・・・・
頭の中に響くその声に一瞬手が止まった。
俺はこの声を知っている。
とても大事なんだ。
護ってやりたいと思ったんだ・・・・・・・。
俺は・・・
『私は─────』