First Love ~君がくれたもの~

「比呂!いたか!?」

雄平と比呂はいなくなったミリアを探していた。

早く見つけなければ殺されてしまうかも知れない。

もしミリアを見つける事が出来なければ、自分は一生後悔する。

なのに時間ばかりが刻々と過ぎていく。

「兄貴!アイツは・・ミリアは兄貴じゃなきゃダメなんだ!アイツ、すっげぇわがままで気が強いけど、すげぇ一途なんだ。兄貴しか見えないんだ・・おれが、何言っても。だから・・・」

「・・・比呂」

「ミリアの事、頼む!!」

比呂は力強い瞳で言うと、そのまま走って行ってしまった。


比呂の気持ちは分かっていた。

見ていれば比呂がミリアに惹かれているとすぐにわかる。

なのに比呂は自分の気持ちよりもミリアの事を考えてる。


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