First Love ~君がくれたもの~


『・・・リア・・ミリア』

それはとても懐かしい声だった。


─────────誰?


『どうしたの?ミリア、あなたらしくもない』


─────────母・・さま?


『諦めるの?そうね、諦めたほうが楽かもしれないわね』


─────────諦めたくなんて・・ない。でも身体が動かないの・・・


『大丈夫よ。あなたにはアメジスト・ストーンが宿っているのよ』


─────────母さま?


『・・・あの人がミリアの好きな人?ふふっ、いい男じゃない』


─────────何をいってるの?母さま?


『頑張りなさい。貴女の思うとおりに。・・・ずっと見ているから・・』

その声は次第に遠くへと行ってしまう・・


─────────母さま?待って!どこにいくの?ミリアを置いてかないで!!母さま!!


『頑張るんだぞミリア』

『負けないで!お姉ちゃま』

そして聞こえてきたのは二つの声。


─────────父さま・・?ミル・・・?



待って・・行かないで・・!!私もそっちに行きたいの!!!






< 187 / 208 >

この作品をシェア

pagetop