First Love ~君がくれたもの~

マックスはミルとハルをベッドに横たわらせ、ミリアを追ってきた。

ミリアは王と王妃の亡きがらを前に只、立ち尽くしていた。



その小さな背中越しに王と王妃に視線をうつし、マックスは幼き日の事を思い出していた。


マックスがまだ4歳だった頃、両親を亡くし自分も瀕死の重傷を負った時、王と王妃に助けられ実の子として育てられた。
 
それは、ミリアの知る事のない事実だ。

マックスは王家の人間ではない。

それでも分け隔てなく育ててくれた二人・・・

マックスの瞳からひとしずくの涙が零れ落ちていた。





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