First Love ~君がくれたもの~

その格納庫には何隻もの小型宇宙船があった。

しかしどれも使い物にならないほど壊されている。

「くそっ!」

マックスは必死で動かせそうな宇宙船を探した。

そして何とか動かせそうな宇宙船をみつけたが、それは一人様の小さなもので二人は乗れない。

マックスはその宇宙船を自動操縦に切り替え、行き先を地球に設定してミリアを乗せた。

「兄さま?」

マックスは何も言わないかわりに、昔王に貰った月のペンダントを首から外してミリアの首にかけてコックピットを閉めた。

「いや、兄さま・・・っ」

同時に格納庫のシャッターが壊されアトラスの兵士が侵入してくる。

自動操縦に切り替えられた宇宙船は出発までのカウントダウンを開始した。







< 24 / 208 >

この作品をシェア

pagetop