First Love ~君がくれたもの~
「あら、マックスとミリアじゃない・・・」
広い庭先で国王と一緒にサッカーをしていた王妃がミリア達を目にとめた。
その視線に気がついたマックスは王妃に視線を送り、軽く頭をふった。これは良く見る光景だ。
王妃はくすりと微笑み心の中で『いってらしゃい』とつぶやいた。
「相変わらずだなミリアは」
ボールを転がしながら、国王はため息まじりに二人の姿を視線で追っている。
「いいじゃありませんか」
「しかしもう少し王女としての自覚をだな・・・」
「・・・えいっ!」
ぼやき続ける国王に隙ありとばかりにボールを奪い、そのままドリブルをしてシュートをはなった。
「きゃあ!決まった!!」
ボールは見事にゴールに吸い込まれ、王妃はぴょんぴょんと飛び跳ねながら喜んでいる。