First Love ~君がくれたもの~
ミリアは見るもの全てが新鮮だった。ルーラ星とまるで違うのだ。
人も街も。
目を輝かせながらキョロキョロしている。
まず、電車という物に初めて乗った。
ミリアはずっと、窓にかじりついて流れる景色を眺めていた。
「・・・何がそんなに珍しいんだか」
席に腰をかけている比呂は腕を組みながら不思議そうに首を傾けてる。
「見て見て雄平すごいよ!景色がどんどん変わる!!」
はしゃぐミリアに比呂は視線を反らして他人のふりを決めた。
チラッと横目で見ると、お人好しの兄はミリアの後ろについて一緒に景色を見ている。
(・・・兄貴もよくやるよ)