First Love ~君がくれたもの~


「・・・兄、さま・・」

「リア・・ミリア・・・!」

ミリアは自分を呼ぶその声に反応するように目をあけた。

消毒液の匂いがする・・・

どうやら自分は寝かされているようなのだが、ここがどこかはまるでわからない。

「・・・比呂?」

自分を心配そうに覗きこむ比呂と目が合った。


・・・・ああそうか、ここは地球なんだ・・・

さっき見ていたのは夢なんだ・・・

ここには、兄さまも・・・母さまも・・・父さまも・・・ミルも、誰もいない。




< 72 / 208 >

この作品をシェア

pagetop