First Love ~君がくれたもの~


「兄貴さ、おれの前じゃいつも笑ってるけど、かなり無理してると思うんだ・・変なとこ頑固だし。・・・まぁ、さつきの前じゃ別かもしんねーけど」

最後はからかいを含めたような声色で、一人の少女が雄平のもとへ駆けているのを目で捉えていた。

「・・・さつき?」

つられて比呂の視線を追うと、タオルとスポーツドリンクをもった少女が雄平と親しげに話していた。

「兄貴の彼女だよ」



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