First Love ~君がくれたもの~
「雄平?この子誰?」
雄平の後を追ってきた少女がいつの間にか雄平の隣にいた。
誰と聞かれても困ってしまうのだが・・
まさか海岸で拾ったとも言えず、ワケあって今預かってるとだけ話した。
「へぇ、じゃあ今雄平家にいるんだ?」
いつの間にかワラワラと部員達が集まって来ていた。
物珍しそうにミリアを見ていて、中には「比呂の彼女?」とからかう者もいた。
比呂はその冗談が無性に腹が立って、ミリアを連れてこの場から立ち去りたくなった。
「私、高坂さつき。よろしくねミリアちゃん」
膝を曲げてミリアに視線を合わせるようにして手を差し出した。
俯いてその手をとろうとしないミリアにさつきは手を伸ばす。
「ミリアちゃん?」