First Love ~君がくれたもの~
パシン!!
その手がミリアの髪に触れる直前に払いのけて、さつきを睨んだ。
「子供あつかいしないで!!」
ミリアの態度の意味が分からずさつきは目を丸くしている。
「ミリア?」
何事かと傍にきた雄平にミリアは意を決した様に顔を上げた。
「私、雄平が好き!!誰にも負けないくらい好き!!」
真っ赤な顔でそう叫ぶと一瞬泣きそうな顔になって、そのまま走って行ってしまった。
「ミリア!」
あっけにとられながらもミリアをを追いかけようとする雄平を比呂が止めた。
「おれが行くっ!」
比呂はじゃあなとばかりに右手を挙げるとミリアを追いかけて行った。
「・・・ミリアが、俺を・・?」
今更ながら茫然と呟いた。