First Love ~君がくれたもの~
「きゃっ!」
走っていたミリアは足をもつれさせて転んでしまった。
「いったぁ・・」
すった膝をさすりながら立ち上がろうとした時、
「!!」
もの凄い殺気を感じた。
その殺気は自分に向けられたもので、自分はこの殺気を知っている。
忘れられるワケがない・・・
ミリアは立ち上がりながら前方を見つめた。
「・・・アトラス・・」
一見しただけでは地球人とルーラ星人の区別は全くと言っていいほどつかない。
でもこの気配は明らかに地球人ではない。
ただ不思議だったのは、確かに前方からくるアトラス兵からも殺気は感じるが、それ以上に強い視線と殺気を別の場所から感じた。
でも前から来るアトラス兵以外は姿を確認出来ない。
「・・なん、で」
なぜアトラス兵がここにいるのかは分からない。
ただ・・今は逃げなくては殺されてしまう───
ミリアは踵を返して走った。
アトラス兵もミリアを追うように走って来ている。