First Love ~君がくれたもの~
昔はこの力が自慢だった。
人とは違うんだって、ちょっと偉くなった気がした。
でもこの力を使う度に父さまは怒って、母さまは悲しい顔をしていた。
初めて力が暴走して、この力は悪魔の力なんだって思った・・。
犬を殺して、自分も高熱で苦しんで・・・
大切な人に悲しい思いをさせて・・
こんな力いらなかった─────‥‥
─────到頭、人まで殺してしまった。
・・・助けて・・雄平・・・!
「ふっっ・・」
涙が止まらなかった。
既に紫色の光りは消えていたが、立ち上がれなかった。
しゃがみ込んだまま言葉にならない嗚咽だけが零れていた・・・